大袈裟ではありますが(^_^;)この度娘の人生において大きな区切りがつきました。
「志望高校合格」も勿論そうですが、それに伴い約11年間続けてきたピアノレッスンを一旦終了する事にしました。
このブログではあまり書けませんでしたが、幼稚園の年少さんの時から今まで勉強と同じ位『ピアノ』も頑張ってきました。
ただコロナ禍になってからは殆ど活動は無くなってしまいましたが、小学3年生からはジャズピアノを始め、5年生の頃からは大人のプロの方達に混じり本格的に演奏していました。
一般的に「ジャズ」はマイナーな音楽と認識されており、その通りこの音楽の中身を知る人は正直あまり多くありません。
クラシック音楽とは対照的な「即興演奏重視」の音楽で難しさの観点もクラシックとはかなり違います。ですが世の中の音楽の中では最高峰に位置する位の難易度です。
それ故に、この音楽を理解して聴く事も難しく「ジャズは敷居が高い」なんて昔から言われがちです。しかし私は小学3年生の娘をその世界に連れ込みました。(^_^;)
「連れ込む」と言っても私がジャズを演っていたとか好きだったという訳ではありません。私自信音楽は好きでしたがジャズに関しての知識は殆ど無く、初心者の親子が突然ジャズの世界に飛び込んだといった感じでした。
ただ、娘がピアノという楽器を演奏するにあたり娘はクラシックピアノではないと感じていましたのであまり迷いませんでした。
親バカですが、娘はかなりの絶対音感を持ち、幼稚園生の頃から頭の中にあるメロディー、コードを即再現し、即興で演奏するのが大好きでした。その娘の演奏を見て私は「何とかこの能力をもっと伸ばす方法は?」と考えた時ジャズの存在に気付きました。
ジャズ=即興音楽。位にしか認識していませんでしたのでコレをきっかけに私もジャズについて調べました。そこで気づいたのがジャズプレイヤーの能力の高さです。
言い換えればジャズという音楽の難しさに気づいたのですが、その難しさ故の魅力も感じ、娘にも演奏して欲しいと思う様になりました。
またジャズをやる事で音楽を幅広くを学べるとも考えました。(この考えは以外に大切)
だからと言ってマジで子供にジャズをやらす親はなかなかいないと思いますが(^_^;)、私の場合なぜか迷いはありませんでした。
それからは近くでジャズライブがあれば娘を連れて行き、ロマンスグレーのおじさま達に混じり小学生の女の子がジャズに聴き入るという今考えれば異様な光景を創り出していました。^^;
あの頃記念に一緒に写真を撮らせてもらったジャズミュージシャン達と、その後同じステージで共演出来る事になるなんて思いもしませんでしたが、当時は必死で娘とジャズという音楽を近づけようとしていました。
娘は当時近所のピアノ教室でクラシック、ポピュラーピアノを習いながら家では私が独学で学んだ練習法、手作りの練習道具(^_^;)でジャズの基礎も学んでいました。自分なりに自由にのびのび演奏できる事から娘は楽しんでピアノを弾いていました。
しかしそんな練習も娘の吸収力の前には直ぐに役に立たないようになり、私は本当にジャズピアノを習わせようと思う様になりました。
ですが私達の住んでいる所はとても田舎でジャズを演っている人はもちろん、教えてくれる人なんてなかなかいませんでした。ましてや子供にジャズなんて。(^_^;)
たぶん今でもそうだと思うんですが、都会でも本格的なジャズを小学生が学ぶ下地やレールなんて殆どありません。(吹奏楽的なビッグバンド形式のなジャズならやっている子供もいると思いますが)
そんな中、偶然見つけた隣の市の音楽教室のホームページ。そして見つけた大人のジャズピアノコースでの「子供にも対応致します」という言葉!
迷いなく申込みました(^_^;)
ただ実際に子供にジャズなんて習わせている家庭なんてひとつも無く、たぶんウチが初めての子供ジャズレッスンだったと思います。
周りからは「子供なんだからクラシックでピアノの基礎をちゃんとやらした方が。。。」なんて言葉もあったかなかった、、、と記憶しますが(^_^;)半ば勢いで飛び込んだ私達を当時の先生はとても明るく暖かく迎え入れてくれました。本当に感謝感謝です。(T_T)
その音楽教室主催の大人のコンテストでは中学生以下の子供としては初めて招待され、更に『演奏力賞』を受賞するなどスタッフさん曰く「衝撃のデビューでしたね!」と言われる程活躍してくれました。
それから娘が5年生の時からはジャズの現場で知り合ったピアニストさんの所でレッスンを受ける様になり、更に本格的にジャズピアノを学ぶ事になりました。
娘がメキメキ腕を上げていくのと同時にセッションライブで大人の方達と一緒に演奏する回数も増え、色々な知らない方(^_^;)からも応援の声をかけてもらい、遂には県最大のジャズフェスティバルにも史上最年少で招待されるまでなりました。
テレビ、ラジオでも娘の演奏が放送されて紹介されるなど娘はたぶん(^_^;)地元では知る人ぞ知る存在になっていたかと思います。
わたしも周りからは「ステージパパ」と揶揄されながら必死でアシスタント業務をこなしました。(^_^;)
家から片道1時間強の道のりを週に何回も、1日何往復もした日もありましたが遅刻しない様、事故を起こさぬ様頑張って運転しました。 ^^;
近頃は、子供の競技の為長い道のりを送り迎えしたり子供の為に頑張る親の姿がメディアでも多く取り沙汰されております。これに関しては色々な意見があると思いますが、周りの目から見て私もそれに近いものがあったと自覚しております。(^_^;)
そしてその頃には世界からも絶賛されている日本ジャズの頂点にいる有名な方達に見てもらう機会も頂き(実際に一緒に演奏させてもらって)『この年齢で信じられない。。。』と絶句され、また『凄い才能を持っている!』と絶賛されるくらいになっていました。
プロスポーツで言う所の、日本代表のスター選手に大絶賛された様な感じで正直一番嬉しかった出来事でした。
そんな感じで地元では大活躍していた娘でありまして、これからの活躍も期待されていましたが。。。
予想もしなかったコロナパンデミックが起こりました。
当初音楽ライブでクラスターが起こるなどし、音楽業界がとても大きなダメージを受けました。
特にジャズは静かに演奏して静かに聴くというイメージがあるも知れませんが、狭い空間で飲食しながら楽しむ事が多く、セッションでは不特定多数の人が交代しながら楽器を演奏するという特性も相まって本当に多くのライブ、イベントが中止となりました。
都会の有名なミュージシャンでさえなかなか演奏の機会を得られない様な状況でありましたから、まだ子供のアマチュアプレイヤーの娘は更に演奏する場を失いました。主催する側も子供を出演させ感染させる訳にはいきませんから。(^_^;)
また更に感染が落ち着きそうになる時期になると再び音楽クラスターが起こるなど、地元でも音楽クラスターがたびたび発生し娘のピアノは中学2,3年生の時はほぼレッスンのみになってしまいました。
そしてそれと反比例して「勉強」の時間が増え学業にシフトチェンジしていったというのが現実であります。
そんな状況でありますからピアノに触れる時間も徐々に減り、娘の考える事にも変化が出てきました。
娘は「ジャズピアノ」よりも音楽の「編曲」に興味を持ち始めたのです。
実はジャズという音楽では「音楽理論」の理解が必要不可欠な要素となります。
ですので娘はジャズピアノの技術を習いながら「音楽理論」も学んでいました。
その勉強では既存のポピュラーの曲をジャズアレンジしたり編曲したりというレッスンもおこなっており、娘がそちらに興味を持つのはある意味自然な事ではありました。
今でも大好きなジャニーズの曲をジャズアレンジしたり編曲したり一人で楽しんでピアノに触れています。
ですから現在の将来の夢は「有名国立大学卒の作、編曲家」であります(^_^;)ビャダインさんみたいな感じですかね。
また今の所、音大に行く気が無いのは正直ウチの経済的理由もありますが(^_^;)音楽漬けで音楽は学びたくないという娘の考えがあります。
今は様々な音大にもジャズ科が存在しますが、娘はクラシックの世界の様に長時間練習する事などに慣れていない為、正直大学で音楽を学ぶという事に抵抗がある感じです。(^_^;)
こう言ってしまうと娘はクラシックピアノは全くやっていないと思われてしまいますが、ジャズを習っていても家での練習の大半はクラシックピアノの練習です。クラシックピアノはピアノの演奏技術を学ぶにあたってとても大切になりますから。
ただ練習時間は平日1時間弱くらいでしたけど(^_^;)
そんな訳で娘とも話し合い、志望高校合格を機に難関大学合格を目指す事で、ピアノは一旦終了する事にしました。
現在も猛威を振るっているコロナウイルスです。ジャズの活動は今だにあまり出来ていない為、これからは「勉強」に専念するのが賢明と判断しました。
大絶賛してくれた有名ジャズミュージシャンの方達に当時「どうかこのまま順調に育ってください!」という声を掛けてもらった事を考えるととても勿体無く感じますが、進学校に進み、難関大学を目指すとなると勉強、ピアノの両立はとても難しくどちらも中途半端な結果になりかねません。。。
また現在の先生にも娘を様々なステージに導いて下さり感謝しかありません。この経験は間違いなく娘のこれからの人生において大きな糧になると思っております。
しかしジャズや作曲、編曲は大学生、大人になってからでも学べますので、娘の将来の夢に応じて自ら学んでくれると思っております。
長々と書きましたが、最後に娘が『ジャズ』を演っていて良かったと思う所をいくつか、、、
まず、即興演中は頭フル回転で演奏しております。刻々と進行する音楽の中、曲のコード進行に合わせ自分の持っているものを「待ったナシ」出して行かなくてはなりません。
また、3分前位に突然「もう一曲演って」と言われ半年振りくらに演った曲をいきなり演ったり、凄く大きなイベントでも「時間が巻き気味だから尺伸ばして演って」など小学生でも容赦ない(^_^;)指示が飛んできたりします。ジャズの世界では当たり前の事です。
ジャズという音楽の中身も即興演奏ですが、演奏形式もその場その場で変わる事が多々あります。ステージ上でメンバーで何を演るか話し合ってていきなり演奏するって事もあります。
ジャズはこんなスリリングな音楽てすので、何でもその場で臨機応変に対応出来る能力も養われます。
コレが娘に生きたと思うのはやはり面接試験です。
何を聞かれるか分からない面接でも、それほど緊張する事なく、頭をフル回転し堂々と立ち振る舞う事が出来たのはこういったジャズの経験が大きかったと感じます。
なかなか養えない能力かも知れません。
またジャズは幅広く音楽をカバーしていますので、娘の年齢でブルース、ボサノバ、ラテンなどの音楽に振れる事が出来たのも将来の夢、「作編曲家」になるには良い事だと思います。
そして娘のジャズの成長と共に、わたくしのジャズに対する知識、リスニング能力もかなり上がりました。
娘がジャズをやる以前は何がなんだか分からなかったジャズという難しい音楽も、自称(^_^;)かなりのレベルで聴く事が出来る様になりました。というかジャズという素敵な音楽の魅力に気付く事が出来ました。
もちろん今でも味わい深く『ジャズ』を聴いて楽しんでおります。
人生でなかなか出会わない音楽であったかと思いますが、娘のピアノをきっかけに出会えたのはとても幸せだと思っております。
また娘もこの先の人生、何かの機会にジャズを演る事もあるかも知れませんが、この素敵な音楽を心から楽しんで演奏して欲しいと思います。
最後までお読み頂きありがとう御座いました m(_ _)m
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