2020年3月15日日曜日

「学力日本一!」秋田県東成瀬村のすごい学習法

 小、中、高の一斉休校により子供達の家庭学習がより注目されている昨今、本屋さんである1冊の本が私の目に止まりました。

 「学力日本一!秋田県東成瀬村のすごい学習法」

 秋田県の東南端の内陸部、県内でも屈指の豪雪地帯である東成瀬村。人口約2500人でコンビニが1軒あるのみ、スーパーマーケットや書店も全くありません。もちろん民営の塾も無く(村営の塾が1つ有り)交通の便も良いとは言えない山間部の村ですが、今では国内外から年間400〜600人もの教育関係者、メディアが取材に訪れるという事です。

 その理由は書籍のタイトルにもある様に「学力日本一」と称される所にあります。

 文部科学省が実施する全国学力テストに於いて、ずっとトップクラスの秋田県の中でもこの東成瀬村の中学校が1番、小学校もそれに並び素晴らしい結果であるというのです。


 ” 何処かで聞いた事があるな ” 位の認識しかなかった私でしたので、その真相を確かめるべくその本を手にペラペラとページをめくってみました。

 この本は東成瀬村小学校の取り組みを中心に紹介されております。そして編集部としてもこの取り組みを各学校、各家庭でも取り入れてくれるのを望んでいるのが目に浮かぶ様で、読者にも分かり易い様に「取扱説明書」風に解説してくれていました。


 東成瀬村の小中学校の取り組みの特徴として「ノート」にかなりの重きを置いていたり、さらに義務教育の9年間を学校だけでなく村全体で子供の教育に取り組んでいたりと、私にとって興味津々の内容であることが判明、早速購入に至りました。

 私が気になった東成瀬村の取り組み


  • 小学校、中学校の義務教育9年間のトータルコンセプトで教育を考える
  • 探究型授業と構造的な板書
  • 一見開きで1授業の全てがわかる構造的な授業ノート
  • 家庭学習を充実させる自学(自主学習)ノート
などなど他にもありますが、このような取り組みを、先生、保護者はもちろん村全体で取り組んでいる印象です。

 東成瀬村教育委員会の教育長の言葉で「" やる気のない子どもはいません。どうしたらいいのか、どこから取りかかったらいいのかがわからなくて足踏みしているだけ。子どもはみんなやる気はあるのです " 」の言葉に表れる様に授業の挙手でも、指の形を変える事で「こまった」、「なっとく」、「おなじ」、「つけたし」、「べつの考え」、「いけん」と表せられる様にしています。この理由は「わからない子どもでも挙手する事で授業に参加できるという工夫がされています。

 また、学校がかなり重要視している自学ノートも小学1年生の時は、先生から指導を受けながらですが、2年生、3年生になるにつれ上級生のノートを参考にしたり、また親のアドバイスを受けながら徐々に自分だけの力で毎日の宿題として「自学ノート」をこなしていける様に成長させます。

 そして東成瀬小学校の隣には、保育園、児童館、図書館が連接する「なるせっ子夢センター」があります。子どもが小学校が終わってもすぐに本を読んだり、自主学習が出来る様になっています。村全体で、子どもの教育を考えサポートできている様子がわかります。

 この他にも「なるほどな!」と思わせるような取り組みが様々あります。

 もちろん、この東成瀬村の環境だからこそ成功した例であり、同じ取り組みを大都会の東京の学校が出来るとは私も思いません。

 しかし、どのような環境であれ、このような教育の取り組みで実際に成功している学校があるという事実を知るという事は、教職員の方や私たち保護者にとってとても大切な事だと私は思います。

 私のつたない文章では伝わり切らない部分も多々あると思いますので(^_^;)、興味のある方はこの本を読んでみて下さい。活字も小さくなく結構サラッと読めます。(^^)

 
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